令和5年版情報通信白書
2023年7月4日、総務省は「令和5年版情報通信白書」を公表しました。同白書では、特集テーマを「新時代に求められる強靱・健全なデータ流通社会の実現に向けて」と題し、データの流通・利活用の現状と課題、新たな潮流を分析するとともに、データを活用した多様なサービスの恩恵を誰もが享受できるデータ流通社会の実現に向けた取組等を展望しています。
今回は、その中から第2部第4章より一部抜粋してご紹介いたします。
各国企業のデジタル化の状況
- 日本・米国・ドイツ・中国の企業にデジタル化の取組状況について尋ねたところ、日本では「未実施」と回答した企業が50%を超えており、他の3ヵ国と比較してデジタル化の実施が遅れていた(①)。
①デジタル化の実施状況(各国比較)
デジタル化を推進する上での課題
- デジタル化推進に向けて取り組んでいる事項について、日本では「業務プロセスの改善・改革」「業務の省力化」や「新しい働き方の実現」との回答が多かったのに対し、諸外国では働き方や業務の改革に加えて「顧客体験の創造・向上」や「既存製品・サービスの高付加価値化」との回答も多かった(②)。
- デジタル化を進める上での課題・障壁として、日本企業は「人材不足(41.7%)」の回答が諸外国に比べて非常に多く、次いで「デジタル技術の知識・リテラシー不足(30.7%)」と、人材に関する課題・障壁が多い(③)。
②デジタル化推進に向けて取り組んでいる事項(各国比較)
③デジタル化推進における課題(各国比較)
事例92
コンタクトセンター支援事例
コンタクトセンターの応答率アップで顧客満足度の向上に貢献!
強力なサポート体制をアピールすることで営業促進に寄与
クライアント企業プロフィール
- 事業内容
- 医療機器製造・販売
- 従業員数
- 約700人
背景
- オペレーションの属人化や人員不足が要因で、電話の応答率が50%を下回っていた
- コンタクトセンターが製品ごとに4つに分かれており、縦割り組織となっていたため応対品質にバラつきが生じていた
- 業務が属人化しており、ナレッジが明文化されていなかった
ご支援内容
フェーズ1
フェ|ズ1 |
『コムテック運用管理規準』をもとに、まずは1/4チームの運用設計・実働支援 |
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製品群Aチーム | 製品群Bチーム | 製品群Cチーム | 製品群Dチーム | |
コムテック運用管理規準(=高品質で安定的な稼働を実現する共通の規準)を用いて教育体制を構築。また暗黙知を明文化することで知財とし、属人化を解消した。 |
フェーズ2
フェ|ズ2 |
他3チームの運用もそれぞれの課題に応じて最適化! |
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製品群Aチーム | 製品群Bチーム | 製品群Cチーム | 製品群Dチーム | |
画一的な規格に当てはめた運用設計をするのではなくコムテック運用管理規準をもとにカスタマイズするため、各チームにとって最適な運用設計をスピーディに実現。それぞれ実働まで支援し、コンタクトセンター全体の応対品質を改善した。 |
フェーズ3
フェ|ズ3 |
4チームの運用を集約化し、コムテックが品質を一元管理 |
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各チームの教育プロセス実行と、定期的なモニタリングによる品質管理を一元的に実施。設計段階で定義したスキルマップをもとに管理することで、応対品質のバラつきを解消! |
成果
- 各チームの運用設計から実稼働までを支援したことで人員不足が解消され、50%以下だった応答率が80%前後まで向上。お客様の待ち時間が減ることによる顧客満足度向上に貢献した
- 繋がらないコンタクトセンターのイメージを払拭したことでサポート体制が商品価値の一つになり、営業促進につながった
- 運用を集約化したことで応対品質を平準化、また教育時間の短縮によるコスト削減に寄与した