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ComComMagazine

Vol.71 2021年11月発行

令和3年度年次経済財政報告(経済財政白書)

2021年9月24日、内閣府は令和3年度年次経済財政報告(経済財政白書)を公表しました。今回の白書では、副題を「レジリエントな日本経済へ:強さと柔軟性を持つ経済社会に向けた変革の加速」とし、日本経済がレジリエントな構造へ進化を遂げていくために必要な課題について取り上げています。
今回は、その中から第2章第1節、第2節より一部抜粋してご紹介いたします。

企業が直面した6重苦の状況

  • リーマンショックと東日本大震災の2度の危機とともに、企業は①円高②経済連携協定の遅れ③高い法人税率④労働市場の硬直性⑤過剰な環境規制⑥電力不足・電力コスト高の、いわゆる「6重苦」に直面
  • このうち、①円高は解消。②~③については概ね解消。④は女性・高齢者の雇用促進がなされているが、労働市場の硬直性は依然残る。⑤は国際的な合意枠組みに沿った全世界共通の課題となり、エネルギー効率改善に向けたイノベーションの促進は、我が国企業の競争力向上にも繋がる新たな成長の源泉に。⑥はカーボンニュートラル達成に向けてより重要に。
  • 加えて、感染症下でデジタル化の遅れが新たな課題に
  6重苦下 現状 評価
①円高 名目実効為替レート
110.36(2011/12末)
円高は解消
85.03(2021/6末)

為替変動に対し以前より
レジリエントに
②EPAの遅れ ASEAN及びインド他3か国と経済連携協定発効
輸出入の2割弱(2011/12末)
TPP11、日EU・EUA他24か国と発効・署名
輸出入の約5割(2021年/1月)
③法人税高 37.00%
(法人実効税率:2012年度)
29.74%
(同左:2018年度以降)
④労働市場の硬直性 正規雇用者数:3,355万人
非正規雇用者数:1,812万人
(2011年)
正規雇用者数:3,529万人
非正規雇用者数:2,165万人
(2020年)
⑤環境規則 2020年までに温室効果ガス32%削減
(2013年度比換算)
(2009年)
2030年度までに温室効果ガス46%削減
(2013年度比)
(2021年)

新たな成長の
源泉に
⑥電力不足・コスト高 13.7円/kWh
(産業向け:2010年度)
17.0円/kWh
(同左:2019年度)

【新たな課題】

デジタル化の遅れ
日本再興戦略(骨太の方針2013年)にて
「世界最高水準のIT社会の実現」標榜
感染拡大下でIT化の遅れがより鮮明に ×

備考:財務省「法人課税に関する基本的な資料」「貿易統計」、総務省「労働力調査」、日本銀行「実効為替レート」、内閣府「日本経済2020-2021」により作成

日本企業のDXの取組状況

  • 大企業では、DXについて部分的にでも既に取組中である企業割合が合わせて7割弱に達している
  • 中小企業では、DXに取り組んでいる企業は1割弱に留まり、DXの内容をよく知らない、聞いたことがないとする回答が半数を占めている
  • 業務手順・工程といった本質的に人の業務に関わる部分でのDXはまだ途上

(1)①<日本の大企業における企業のDX状況>

(1)➁<日本の中小企業におけるDXの認知割合>

(2)<新規テクノロジーやアプリケーション等の導入状況>

(備考)

1.

株式会社電通デジタル「日本における企業のデジタルトランスフォーメーション調査(2020年度)」、経済産業省「DXレポート2(中間とりまとめ)」、一般社団法人日本情報システム・ユーザー協会(JUAS)「企業IT動向調査報告書2021ユーザー企業のIT投資・活用の最新動向(2020年度調査)」により作成

2.

(1)①の調査対象者は従業員数500人以上の国内企業所属者(全業種)、サンプル数は3,200、調査時期は2020年9月14日~25日

3.

(1)②の調査対象者は地域未来牽引企業(経済産業省が選定した地域経済の中心的な担い手となりうる企業)、調査時期は2020年10~11月アンケート実施

4.

(2)の調査対象者は東証一部上場企業とそれに準じる企業4,508社、回答企業数は1,146社、調査時期は2020年9月11日~10月27日

事例71

OneDay3テンプレート導入事例

データの一元管理で個人に依存した営業体制を改革!
MRの営業実績を可視化し、人事評価制度の改善にも大きく貢献

クライアント企業プロフィール

事業内容
医療用医薬品の製造・販売
従業員数
約700人

背景

  • MRの活動実績データはフォーマットの定まっていないExcelやメールで提出されるものを手集計する必要があり、実績報告資料の作成に時間がかかっていた
  • 営業活動の上で重要な顧客データの収集・管理がMR個人任せになっており、情報の精度にムラがあった
  • 予実管理の仕組みがなく、売上金額のみで成績が決まるため大口の顧客を担当するMRばかりが評価されていた

支援内容

営業支援ツール「OneDay3テンプレート」を導入して営業実績や顧客・製品データを一元管理

日報・活動履歴の入力

  • 直感的な操作で簡単に入力
  • 管理者のポータル画面に未読のものを一覧表示し、確認漏れを防止
  • コメントを付け、コメントを読んでほしいユーザに参照アラートを表示

顧客・製品/実績データ取り込み

  • 各データを一元管理し、簡単にデータを参照・抽出・更新
  • 外部から購入したデータもインポート機能で一括取り込み

外部ツールと連携

  • 外部のCLM※ツールと連携することで、訪問時にお客さまに見せた資料の閲覧ログデータをシステム上でも参照可能
  • 施設(病院・診療所)、医師情報DBと連携し正確なデータを保持

※CLM・・・クローズド・ループ・マーケティング(電子資料がどのように閲覧されているのかのログデータを分析し、その結果をもとに内容を改善していくこと)

標準搭載のAnalytics(データ分析)機能で営業実績や顧客データが一目瞭然!

  • 積みあがったデータを有効活用し、データ分析
  • 簡単にグラフを作成
  • MRの個別予実達成状況を リアルタイムで確認可能

バラバラに管理されていたデータを集約
充実したDBでデータに基づいた営業が可能に

  • 顧客・製品情報を簡単に検索
  • 整備されたマスタで情報のムラを防止
  • 外部ツールから連携されたデータも柔軟に管理

成果

  • Analytics機能でテンプレート内のデータを簡単に分析・加工でき、実績報告資料の作成工数を大幅に削減
  • 空いた工数で顧客・販売データを分析。データに基づいた営業戦略の立案を可能に
  • MRの予実達成状況を可視化し、売上金額ではなく各MRの目標に対する達成率での評価に切り替え。適切な評価・人事制度に改革し、中期経営計画の達成に寄与