中堅・中小企業等のDX支援の在り方
経済産業省は2023年11月29日から月1~2回程度「支援機関を通じた中堅・中小企業等のDX支援の在り方に関する検討会」を開催しています。本検討会では、中堅・中小企業等及び支援機関が目指すべき姿や支援機関によるDX支援の在り方についての検討を行っています。今回は第1回検討会の説明資料を中心に一部抜粋してご紹介します。
DXに期待するのは「業務の効率化」「コストの削減」
- 全国の中小企業経営者、経営幹部(個人事業主を除く)1,000社を対象とした調査のうち、DXの理解度を「理解している」「ある程度理解している」と回答した対象者については、業務の効率化、コストの削減など、現行業務に対しての効果を期待する回答が多く見られた。
- 本検討会では支援機関側への活動状況ヒアリング結果も掲載されており、各支援機関ごとの支援活動実績や、支援先企業のDXに対する取り組みの実態、今後の支援方針の方向性についてまとめられている。
DXに期待する成果・効果(複数回答)
支援機関への活動状況ヒアリング(一部抜粋)
【中堅・中小企業等の実態】
経営者にやる気があっても、現場の従業員は目の前の本業が忙しく、かつ、現状の業務フローに慣れていることもあり、経営者とDXに対する熱量が異なっている場合が多く、結果として現場が動かずにDXが進まないケースも多い。
地域金融機関
【DXコンサルティングの取組に対する今後の方向性】
システム切り替えやスクラッチ更新だけでは、ニーズはあるが、企業経営に関わる付加価値や、モノ売りが終われば関係が終わってしまう。財務面や中長期的な価値などの助言もできるとよいと思っている。
ITベンダー・SaaSツール事業者
DXに取り組む中小企業のうち、約半数が支援機関を活用・検討
- DXに取り組む意欲のある中小企業のうち、約半数が「支援機関を活用した」または「活用を検討している」と回答。また、第4回目までの検討会では、中小企業が取り組むべき内容として外部機関を活用した人材不足や業務属人化の改善を挙げる登壇者も見られた。
- デジタル化・DXの取組段階が高い中小企業の方が、労働生産性の変化及び売上高の変化率が有意に伸長しており、デジタル化・DXを通じて企業はより成長するものであると考えられる。
中小企業のDXにおける支援機関の活用状況(単一回答)
中堅・中小企業等のDXにおいて目指すべき姿(初期仮説)
企業
- 協調領域(バックオフィス業務等)は支援機関とともに積極的にクラウドツールを活用し、簡素化
- 自社の競争領域(本業のビジネス)に資源を集中させることで、DXにより企業価値を向上させ、更なる成長を実現
支援機関
- DX支援について、DXを通じて企業が成長し、自らにも利益が生まれる、前向きな機会と捉えている
- 支援機関同士がそれぞれの特色を生かしながら連携をし、一体となって企業のDX支援を実施
労働生産性の変化と売上高の変化率(2015年と2021年の比較)
労働生産性の変化
売上高の変化率
段階4 | DXに取り組んでいる |
---|---|
段階3 | デジタライゼーションに取り組んでいる |
段階2 | デジタイゼーションに取り組んでいる |
段階1 | 全くの未着手 |
事例98
情報システム部門フルサポート事例
情報システム部門を包括的に支援
ITインフラの整備でお客様の事業安定に貢献
クライアント企業プロフィール
- 事業内容
- 損害保険の調査・査定業
- 従業員数
- 約400人
背景
- インフラ関連の業務をBPOすることで社内の人的リソースを有効活用したかった。
- 業務特性上、ストレージ容量の確保が常に課題となっていた。
ご支援内容
社内ヘルプデスクへのご相談の一例
✓ 既存のオンプレミスストレージがEOLを迎える
✓ 大量の画像データを長期管理する業務の特性上、空き容量がひっ迫している
✓ クラウドに移行したいがセキュリティ的に難しい
コムテックの支援
クラウドストレージ
選定支援
セキュリティ的なリスクが比較的少ない社内業務のクラウド移行を目指し、ストレージ選定をサポート。
オンプレミスストレージ
選定支援
仕様、容量や今後の管理を考慮した比較資料を提出し、選定をサポート。
成果
- コムテックがITインフラ関連業務を包括的に支援し外部CIOの役割を担うことで、人的リソースの有効活用が可能に。
お客様の声
- 30年近くインフラ関係をサポートいただいているので、コムテックさんには全幅の信頼を置いています。情報システム部門のことは社員よりも熟知されているため、運用の多くをお任せしています。