サービスや協業に関するご相談、お問い合わせはこちらから

ComComMagazine

Vol.75 2022年3月発行

日本経済2021-2022

2022年2月7日、内閣府は「日本経済2021-2022」を公表しました。今回は、副題を「成長と分配の好循環実現に向けて」とし、日本企業の収益と投資配分の課題や、今後のIT・脱炭素などへの投資の現状について取り上げています。今回は、その中から、第2章第2節「成長に向けた投資面の課題」より一部抜粋してご紹介いたします。

最近の設備投資の動き
-IT投資や脱炭素関連投資に前向きな企業が増加傾向-

  • 企業の投資行動の優先度は「情報化投資」と回答する企業の割合が増加

企業の投資活動における優先度

(備考)1.

日本政策投資銀行「全国設備投資計画調査(2021 年6月)」により作成。

(備考)2.

優先度1位を3、2位を2、3位を1とするスコアにより、合計 100%とする数値を作成。

(備考)3.

情報化投資とは、自社の業務効率化や生産性向上、データを活用したマーケティングや新事業創出などを目的とした投資を指す
具体的には、コンピュータ及び周辺機器、 通信ネットワーク構築、ならびにソフトウェア開発費等。

デジタル化の鍵を握る人材への教育訓練投資

  • 教育訓練投資に積極的な企業ほど、ソフトウェア投資による生産性改善効果が大きい ・・・(1)
  • 日本は諸外国対比で教育訓練投資の規模も少ない傾向
  • 企業部門の人材戦略の見直しは投資家も重要視する傾向 ・・・(2)
  • IT人材の量・質ともにアメリカ対比で不足感が強い ・・・(3)(4)

(1)教育訓練投資がIT投資を補完する効果

(備考)1.

経済産業省「企業活動基本調査」により作成。

(備考)2.

***は1%水準で有意、点線は有意でないことを示す。

(2)投資家が日本企業の中長期的な投資・財務戦略の中で重視するもの

(備考)1.

生命保険協会「企業価値向上に向けた取り組みに関するアンケート(2019年度版)」により作成。

(備考)2.

日本企業の中長期的な投資・財務戦略について重視するものに関する質問(有効回答数:92)。

(3)デジタルトランスフォーメーションを担う人材の「量」の確保

(備考)

独立行政法人情報処理推進機構「DX白書2021」により作成。

(4)デジタルトランスフォーメーションを担う人材の「質」の確保

(備考)

独立行政法人情報処理推進機構「DX白書2021」により作成。

出典:「日本経済2021-2022」(内閣府) を加工して作成

事例75

ヘルプデスク業務改善支援事例

既存システムを活用した業務改善で作業工数を大幅削減!
即時のデータ統合によりPDCAサイクル高速化に寄与

クライアント企業プロフィール

事業内容
外資系化学製品製造メーカー
従業員数
約9,000人(グループ)

背景

  • ヘルプデスク業務にあたり、クライアント社員からの問合せ内容を都度Excelへ手入力して履歴を管理していたが、集計のために入力ルールを徹底する必要があったりと、入力作業が煩雑だった
  • ヘルプデスク管理担当への報告資料に必要なデータは、グループ会社3社の各拠点分を手集計しており、膨大な工数がかかっていた
  • 報告資料の提出に時間がかかることで、管理担当の問合せ検知・対応が遅くなりPDCAサイクルを回せていなかった

体制図・支援内容

<問合せ履歴の入力業務改善> <自動集計ツールの開発>
  • Excelに手入力するため1件の入力に時間がかかる
  • 集計しやすいよう入力ルールを徹底する必要がある
  • 更新、保存時にトラブルが起こりやすい
  • 問合せ内容の入力画面を作成。更新、保存時のトラブルやミスが減少
  • 画一化されたマスタ設定で入力を簡便化
  • 既存システムの利用によりノーコストで改善
  • グループ各社、各拠点のデータ統合が困難
  • データ抽出を柔軟に行えない
  • 報告資料の形にするまで2~3時間の工数がかかる
  • 自動集計ツールを開発し、クリック操作のみで柔軟なデータ抽出、高速集計が可能に
  • 時間別問合せ件数などのグラフ化も容易に

成果

  • 問合せ履歴の入力方法を簡便化し、入力作業がスピードアップ。工数削減を達成
  • 自動集計ツールの開発により、報告資料の作成にかかっていた工数を2~3時間→約5分に削減
  • 多数のグループ会社、拠点ごとのデータを即時に把握できるようになり、PDCAの高速化に寄与
  • 管理担当への報告頻度を月次→週次に上げ、問合せ検知と対応を早期化