令和2年版通商白書
2020年7月7日、経済産業省は「令和2年版通商白書」を公表しました。同白書では、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う世界経済危機が明らかにした世界の構造について分析しています。
また、今後の方向性として国際協調をベースとしつつ、危機に柔軟に対応でき、持続可能な経済発展を可能とする強靭な経済社会システムを築くことが重要であると提言しています。今回は、その中から第2章、第3章より一部抜粋してご紹介いたします。
グローバリゼーションの過去・現在・未来
- グローバリゼーションの進展は、モノ、アイデア(技術・データ等)、人の交流を促し、世界経済は大きく発展。
- 過去、「生産と消費の分離」、「生産プロセスの分業」と展開し、現在は、デジタル化の進行の中で、「個人単位のタスク分業」によるグローバリゼーションに。
- コロナショックによるオンラインコミュニケーションの増加はこれを促進する契機に。
<第3のアンバンドリング※に向けた日本の課題>
- 日本では、ICT活用能力は高水準にある一方、デジタルも含めた無形資産の投資・活用に課題。
- 制度面での環境整備も重要であり、2019のG20サミット以降、データ・フリー・フロー・ウィズ・トラスト(DFFT)を実現するべく、データ流通の国際的なルールメイキングへの取組を実施。
また、イノベーションの促進と社会的価値の実現を両立するガバナンスイノベーションも重要。 - コロナショックという危機を、今後ますます重要なものとなるデジタルの活用の機会とすることが重要。
各国企業のICT導入状況
日本企業のICT導入・利活用の状況
(社内向けサービスへの活用状況)
国際的なデータ流通網の構築(DFFT)
Data Free Flow with Trust (DFFT) | |
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自由で開かれたデータ流通 | データの安全・安心 |
WTOに基づくデジタル貿易ルール | 多国間での制度協力 |
84加盟国がWTO電子商取引有志国会合で、交渉中 |
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目指すべき社会を実現するための世界と我が国の方向性
<コロナショックの教訓を踏まえたあるべき経済社会への進化>
コロナショックの教訓を踏まえ、危機により顕在化したリスクや経済社会の変化の方向性を見定めながら、現下の危機を克服しつつ、あるべき経済社会システムへの進化を目指すべき。
コロナショックの教訓
1. 世界規模の課題・遠心力
- 自国の対策のみでは収束しない感染症の世界での拡大
- 緊急時における自国優先策や多国間の枠組みへの不信
2. 経済性・効率性とリスク
- 経済性・効率性による生産拠点の集中
- 生産活動のグローバル化と供給途絶リスク
3. 感染と経済の相互作用
- 対面コミュニケーションの制約
- デジタルの技術開発と社会実装の急加速
対応の方向性
1. グローバリゼーションのアップグレード
2. サプライチェーン強靭化
3. 人の交流のあり方の進化
危機に柔軟に対応でき、持続可能な発展を可能とする強靭な経済社会システムへの進化
事例56
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クライアント企業プロフィール
- 事業内容
- IT機器メーカー
- 従業員数
- 約600人
背景
- 顧客向けに定期的に開催していたテーマ別セミナーおよび製品説明会が、新型コロナウイルス感染拡大の影響で実施できなくなり、顧客との接点が薄れる恐れがあった。
- 売上の減少を食い止めるために売上に直結する取り組みを企画する必要があったが、社内の営業担当者にノウハウがなかった。
- 通常の営業活動はオンライン商談で並行して行っており、新規の企画に関わる工数を確保することが困難であった。
成果
- パッケージ化したコンテンツを顧客毎のニーズに合わせてカスタマイズ対応することで新たな顧客接点の構築・機会損失の軽減を実現。
- 実演を伴う対話形式セミナーという形をとることで、カタログだけでは伝わりづらい製品の魅力をアピールし、売上に直結。アンケートの集計および分析からも質の高い顧客の生の声をフィードバックすることで、新たな需要の発見に寄与。
- ワンストップでアウトソーシングすることで、営業担当者様は案件のハンドリングに専念することが可能。