デジタルガバナンス・コード2.0
2020年11月に、経済産業省は企業のDXに関する自主的取組を促すため、デジタル技術による社会変革を踏まえた経営ビジョンの策定・公表といった経営者に求められる対応を「デジタルガバナンス・コード」として取りまとめました。
同コードの策定から2年が経過した今年、「コロナ禍を踏まえたデジタル・ガバナンス検討会」を立ち上げ、時勢の変化に対応するために必要な改訂を施した「デジタルガバナンス・コード2.0(案)」を取りまとめました。その後に実施したパブリックコメントを踏まえて策定された「デジタルガバナンス・コード2.0」 が、2022年9月13日に公表されましたので、一部抜粋してご紹介します。
デジタルガバナンス・コード2.0の改訂ポイントと概要図
■改訂の背景と方針
有識者会議での議論の結果、今回の改定においてはDX銘柄やDX認定等の普及促進の観点から大幅な改定は行わず、デジタル人材の育成・確保やSX/GXとの関わりなど新たなトピックを踏まえて「デジタルガバナンス・コード2.0」として企業のDX促進に向けたメッセージを発信する方針となった。
「(1)基本的事項」の根拠
情報処理促進法
情報処理促進法に基づく指針(経産大臣告示)
情報処理促進法施行規則(経済産業省令)
(1)基本的事項 | (2)望ましい方向性 | (3)取組例 | |
---|---|---|---|
DX認定の認定基準 | DX銘柄の評価・選定基準 | ||
1.ビジョン・ビジネスモデル | - | - | 変更 |
2.戦略 | - | - | - |
2-1.組織づくり・人材・企業文化に関する方策 | 変更 | 変更 | 変更 |
2-2.ITシステム・デジタル技術活用環境の整備に関する方策 | - | 変更 | 変更 |
3.成果と重要な成果指標 | - | - | - |
4.ガバナンスシステム | - | - | - |
議論のポイント | 内容 |
---|---|
デジタル人材の育成・確保 |
|
SX/GX |
|
「DXレポート2.2」の議論の反映 |
|
「DX推進ガイドライン」との統合 |
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DX認定事業者の声
- DX推進体制や戦略構築・見直しについて
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- 経営戦略とIT投資を一体的に推進する体制が整った
- 就活イベントにおいて、先進的な企業としてのセミナー・インタビュー依頼が増加した
- 人材について
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- 社内人材がDXに関する資格取得に前向きとなった
- DX認定企業としてのイメージ向上が応募者から聞くようになった
- DX認定制度全体について
-
- 申請準備の過程にて自社のDXへの取組を俯瞰することができた
- 手探りで始めた会社にとって、DX認定は推進体制を構築する上で参考になった
事例83
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