令和2年版情報通信白書
2020年8月4日、総務省は「令和2年版情報通信白書」を公表しました。同白書では、特集テーマを「5Gが促すデジタル変革と新たな日常の構築」とし、ICTによる新たな生活様式や働き方、オンラインを前提とした企業活動や分散型社会を展望するほか、5Gの登場による様々な産業・分野への影響について分析しています。
今回は、その中から第3章「5G時代を支えるデータ流通とセキュリティ」、第5章「ICT分野の基本データ」より一部抜粋してご紹介いたします。
デジタルデータ活用の現状と課題
- コンテンツの大容量化やIoTデバイスの普及などにより増大しているデータ流通は、5Gの普及によりさらに加速されると見込まれる(①)。
- IoTデバイスは2015年に比べ、4~7倍の高い伸びを示現している(②)一方、アメリカ及びドイツの企業に比べると、我が国のデジタルデータはさらに活用されることが望まれる(③)。
- 新型コロナウイルス感染症対策でシビックテックを中心としてオープンデータの活用が推進されており、今後、多くの社会課題解決に役立てられることが期待される。
①5Gによるデータ流通量の変化
②企業が分析に活用しているデータ
③企業によるデジタルデータの活用状況
企業におけるクラウドサービスの利用動向
- クラウドサービスを一部でも利用している企業の割合は64.7%であり、前年の58.7%から6.0ポイント上昇している(①)。
- 利用しているサービスは、「ファイル保管・データ共有」が56.0%と最も多く、次いで「電子メール」(48.0%)、「社内情報共有・ポータル」(43.0%)となっており、「営業支援」や「生産管理」等の高度な利用は低水準に留まっている(②)。